キックボクシングからボクシングへ転向し急成長を見せる那須川天心と、
世界王者として高い技術を誇る井上拓真。
二人を比較する際によく語られるのが「リーチ差」です。
本記事では、
両者のリーチの違いが試合展開にどのような影響を与えるのかを、技術的観点から分かりやすく解説します。
🔸那須川天心と井上拓真 リーチ差はどれくらい?🔸
両者の基本データとスタイルの違い
那須川天心はボクシング転向後もスピードと反射の鋭さを武器に活躍しています。
身長は165cm前後と言われ、リーチは約169〜170cm程度。
一方の井上拓真は165cmながら、
リーチは171〜172cmほどとされ、
数センチの差があります。
数センチとはいえ、
ボクシングにおいてリーチ差はしばしば大きなアドバンテージを生む要素。
特に両者ともスピードとテクニックを重視するタイプであるため、
この差がどの局面で効いてくるかが焦点となります。
🔸リーチ差が生む「攻防の距離」の変化🔸
ジャブの届く距離が違う
ボクシングの基本であり最重要の武器が「ジャブ」です。
リーチの長い選手は、相手よりわずかに遠い位置からジャブを突くことができ、
距離を管理しやすくなります。
井上拓真の堅実なボクシングスタイルはまさにこの距離管理に強みがあります。
那須川天心はスピードで距離を詰める
対して那須川天心は、リーチ差を「踏み込みの速さ」で補うタイプ。
キックボクシング時代からの瞬発力と反応速度が高く、
相手の懐に一気に飛び込む技術はボクシングでも健在です。
リーチ差が不利に見えても、
そのスピードによって帳消しにする場面は多く見られます。
🔸両者の戦術的特徴🔸
井上拓真:丁寧な守りと正確なジャブ
井上拓真はディフェンス技術が高く、無駄打ちが少ないのが特徴。
長いリーチを活かし、相手を外側でコントロールしながらポイントを重ねるスタイルは、
那須川天心のようなスピード型の相手に対しても有効です。
那須川天心:瞬間的な爆発力と角度の工夫
天心は相手のリーチ管理をかいくぐるため、ステップワークと角度づけを多用します。
真正面から距離を詰めるのではなく、
斜めや横の動きを交えて一気に射程へ入り込むため、
リーチの不利を感じさせません。
🔸仮に対戦した場合、どうなる?🔸
距離の主導権争いが最大の焦点
両者が対戦した場合、最初の数ラウンドは
「どちらが距離を支配するか」が勝敗を左右すると考えられます。
拓真のジャブが機能すれば天心は入りづらくなり、
逆に天心が距離を詰められればペースを握る展開が期待できます。
天心のスピード vs 拓真の安定感
試合全体としては、
那須川天心の爆発力と井上拓真の堅実な組み立てがどのようにかみ合うかがポイント。
リーチ差そのものは数センチとはいえ、
両選手のスタイルに大きく影響を与える要素であることは間違いありません。
🔸まとめ🔸
那須川天心と井上拓真のリーチ差はわずか数センチですが、
ボクシングという競技ではこの差が試合の組み立てに確実に影響します。
天心はスピードと踏み込みで差を詰めるスタイル、
拓真は距離を活かしたジャブと堅実なディフェンスが武器。
どちらが距離を制するかで勝敗の行方が大きく変わるでしょう。
筆者コメント:
リーチ差は不利の象徴と捉えられがちですが、
スタイル次第で優位にも劣位にもなり得る奥深い要素。
もし両者がリングで向き合う日が来れば、
技術と戦術が交差する高度な攻防になるはずです。



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